考察 中国の弱さと関税問題

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FOMCを無事通過して、これからの焦点は関税問題に絞られてきている。そんな中、スイスで行われている米中関税
交渉が注目されているんだが、これも明確な成果なく終了し退席という話があったり、中国とアメリカの代表団が
休憩を経てジュネーブの通商協議本部に戻ったと報道があったり、スゴイ駆け引きが行われているようだ。まだまだ
結論は出ていない。お互い、面子があるから仕方ないんだが、リスクオンになるためにはここが落ち着いてほしい。
一方、トランプはは中国への関税は80%が適切って言っている。いやいや、80%だとしても、全然現実的じゃない。
正直、80%だろうと、150%だろうと、ほぼ輸出停止みたいなもんだろうよ。ホント、この話はどっちに転ぶかは
わからないな。トランプの強がりってだけで、今のところ中国有利な気もするし。どちらにしても、不確実性が高い
んだよな。コインも上昇しているんだけど、この話だけでひっくり返る可能性もあるしな。
ただ自分は、中国の焦りも明らかだと思っている。それは、中国が必死に外交を加速させているからだ。中国の4月
の輸出は、対米輸出が21%減少するも、全体で前年比+8%の急増、市場予想の+2%を大きく上回っている。これは、
アメリカ以外の他国向けの輸出を急速に拡大していることだよな。すなわち、中国はこれを内需で吸収できないって
ことであるワケで、それが現在の中国経済の状況ってことだよな。つまり、中国経済は良くないってことだ。表面的
には好調な輸出統計な感じもするが、逆に構造的な内需の弱さって考えられる。
その場合は、中国のモノが他の近隣諸国に流れるってことで、それは他の国の経済を圧迫する。ってことは、この
関税問題のせいで、関係ない国と中国の対外摩擦のリスクが生まれるってことも考えておかなきゃならないよな。
ホントめんどくさい問題だな。中国が悪いのか、アメリカが悪いのかはしらんけど。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-05-09/SVZT00DWX2PS00

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