
日曜だし、雇用統計もヒドイ結果だったし、ちょっと別の視点から今のアメリカを見てみようと思う。
アメリカ政府の金利による支出がコロナ前から急増しているようだ。5000憶ドルから1.2兆ドルだそうだ。これって
相当ヤバい状況だが、それでもアメリカは財政赤字を拡大し続けるしかないみたいだな。以前の日本みたいだ。まあ
今の日本もそんな感じで変わらないんだけど、状況としては10年チョイ前の日本に似ているような気もする。
で、当然支出を減らせないのなら、赤字拡大はし続けるワケで、いずれ金利支出が予算よりデカくなるってことに
なるんだよな。日本はその時どうしたかと振り返ると、ゼロ金利政策とマイナス金利政策、イールドカーブだよな。
その金融抑圧で、金利支出は減ったんだが、その代償は円安だ。そのあたりから円の価値は半分近くになった。今は
147円台だけど、一時160円まで行って為替介入してたよな。輸出するには通貨安はいいんだけど、限度ってモンが
あるワケで、資本流出やインフレリスクがあって、今の日本はインフレだし、金持ちは海外脱出しているわな。
来年パウエルがいなくなって、FRBは新しい体制になる。その時に、日本と同じく短期金利低下とイールドカーブを
やったら、どうなるんだろうか。アメリカドルは基軸通貨だから、日本と全く同じではないだろうけど、その信用は
低下するだろう。そうなったら、企業のドル建ての債券とかにリスクプレミアムが必要になるのかもしれないよな。
そして、少なくてもドルの信用が低下するということは、ドル安ってことになるよな。ドル安になったから、円高に
なるワケではないんだけどな。ドルも円もどっちもダメだってことは全然ありそう。
関係ないかもしれないが、トランプ関税が発表され、そのあと中国との関税の報復合戦が始まった時、なぜか長期
金利が急上昇した。通常、リスクオフの時は長期金利は下落するはずだ。そして、5月月初も長期金利が上昇した。
そのあたりから、関税合意をどんどん進めて、その上昇は落ち着いた。何か不自然な金利の動きなんだが、これも
米ドルの信用不安なのかもしれないよな。そして、長期金利上昇は、当然お金を借りている連中は厳しくなるワケ
だが、それは以前のサブプライム問題と同じだ。さすがにそれは困るワケで、政府やFRBは金利を下げに来るよな。
そして、またその関係ないかもしれないことを深堀って考えたら、アメリカが関税戦争で勝った場合、関税収入は
あるが、モノの末端価格は上昇するワケで、アメリカ国内の物価上昇になる。それは、1ドルで買える量が減るワケ
だから、ドルの価値が減少することを意味する。もし、アメリカが関税戦争で負けた場合は、考えたくはないが、
中国の勝ちとなるワケで、当然MAGAは達成されない。そうなれば、次の選挙は民主党政権となり、ねじれが生じる
ワケだ。やはり、ドルの覇権は厳しくなり、ドルの価値は減少する。結局は同じだな。
結局のトコ、債務コストの上昇にしても、長期金利上昇の意味不明な現象にしても、関税戦争の勝者がどっちでも、
アメリカドルの信用不安になるってことだな。で、金利低下やイールドカーブの導入とかで、ドル安を引き起こした
時に、信用に足るアセットはビットコインじゃないかな。もちろん、GOLDは外せないんだが。だから、アメリカはそれを見越して、ビットコインの備蓄だの、GENIUS法だの言ってるんじゃないかな。どう転んでも、ドルの信用は
低下するとなると、法定通貨からもっとも遠い存在のビットコインは信用が増すワケで、それを保有しているという
のは、逆にドルの覇権を維持することになるしな。