FOMC 2025年1月

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本日FOMCの声明が発表された。金利は予想通り据え置きで無風であった。
ただ、中身についても大きな変化はないものの、2%に向かってインフレは前進している、という文言が削除され、
Inflation remained somewhat elevated.という文言が残された。これは物価は上昇しているとの判断なのかな。
そうなれば、金利を下げるペースは鈍化してしまうことになってしまうな。ただ、記者会見ではで「イノベーションに反対しているわけではない」とした上で、「暗号資産を巡っては包括的な規制の枠組みが有益になる。米議会がそのような取り組みを行うことは極めて建設的だ」と前向きな発言もあってよかったわ。

発言内容は以下の通り。
    *経済は目標に向かって大きく進展
    *インフレ目標にさらに近づいたが、幾分高止まり
    *2024年のGDPは2%超の伸びとなった見通し
    *設備投資は減速したもよう
    *労働市場の状況は堅調で、おおむね均衡している
    *失業率は安定し、低水準にとどまっている
    *労働市場はインフレ圧力の源ではない
    *昨年12月のPCE総合は前年比2.6%上昇、コアは2.8%上昇
    *FRBの目標達成に対するリスクはおおむね均衡
    *FRBの責務の双方に対するリスクを注視
    *政策金利、政策スタンスの調整を急ぐ必要はない     
    *制約的な政策を早急に緩和すれば進展が妨げられる一方、過度に遅ければ雇用に悪影響が及ぶ可能性がある
    *あらかじめ決められた方針はない       
*目標達成に向け政策スタンスを調整していく
    *現在の政策はリスクと不確実性に対応するために適切な位置にある
    *政策の枠組みを巡る討議を今回の会合で開始し、夏の終わりまでにとりまとめる        
*2%のインフレ目標を維持する            
*大統領の発言についてコメントしない。大統領との接触はない        
*政策スタンスに関するアセスメントに変更はない            
*現在の政策は利下げ開始時と比べて大幅に制約的な度合いが低下している    
 *追加利下げを決定する前にインフレの実質的な改善か労働市場の弱さを確認する必要        
*インフレ目標を達成するために労働市場が一段と弱体化する必要はない        
*どのような政策が実施されるのか、FOMCは待っている        
*財政、規制、関税、移民政策がどのように展開していくかは不明        
*経済への影響を検証する前に政策の詳細が明確になるのを待つ必要がある                 
*どの政権も発足時は同様の状況にある        
*忍耐強く観察し、理解を深め、事態の進展を見守りたい        
*予測は極めて不確実        
*現在は重要な政策転換により不確実性が高まっているが、一時的なものと認識        
*現時点での政策予測は暫定的なもの        
*指針としてデータを注視している               
*経済は極めて良好な状態にある        
*インフレを巡る一段の改善を予想している            
*政策調整を急ぐ必要はない        
*大統領令の詳細を精査中。適用される法の下で大統領令に沿うよう政策を調整している        
*想定される政策の影響についてさまざまな結果を検証している        
*住宅関連のインフレは着実に低下している        
*インフレのさらなる改善が見込まれるが、実際の改善を確認したい        
*労働市場は全般的に安定し、おおむね均衡している            
*FRBの政策で経済に有意な影響が及び、インフレが抑制されている            
*中立金利を有意に上回っている        
*追加的な政策調整を急がないことが適切        
*貿易の様相は変化し、中国への集中度はこれまでほど高くない            
*関税を巡る今後の展開の幅は極めて広い可能性あり。関税影響がどう消費者に波及するか分からない        
*最新のデータは、準備金が依然潤沢であること示す        
*バランスシートの規模を縮小する        
*準備金に絡むシグナルを注視        
*人工知能(AI)は株式市場にとり大きな発展だが、われわれはマクロ経済に焦点を当てている         
*長期金利、FRBの政策とは無関係の理由で上昇。長期金利の上昇がどの程度持続するか見極める必要        
*インフレにおいてさらなる進展を確認したい、FRBの政策スタンスは極めて制約的        
*貿易政策を巡る不確実性が大きく、かつ持続すれば、影響が出始める可能性はあるが、そのような状況は現時点で確認していない        
*多くの指標に基づくと資産価格は上昇、その大部分がハイテクやAI関連        
*家計は健全で、銀行は十分な資本を有している        
*全体的な金融状況は幾分緩和的        
*レイオフが急増すれば、採用率が低いため失業率は急伸するだろう        
*低所得世帯は物価上昇に苦しんでいる        
*労働市場の状況は総じて良好。雇用創出は失業率を安定させる水準に近い        
*移民労働者の減少に関するデータはまだないが、移民労働者に頼っている企業からは労働者を見つけるのが難しくなっているという報告がある           
*現在、労働市場は良好で、経済は成長し、インフレは低下している            
*政策スタンスの調整を急ぐ必要はないというのがFOMCの大方の見解だ        
*インフレを巡る状況は引き続き改善していくと予想している        
*達成できていない時点で2%としているインフレ目標の変更を検討することはない

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